成績表の見方

11月Sもぎの成績表が届いたので、その見方について書いてみる。

(1)秋は成績を伸ばすチャンス

右上がりにスッとグラフが上がっているのは見ていて気分が良い。総進図書(Sもぎ)の成績表の方が、進学研究会(Vもぎ)に比べて成績の上昇を実感しやすいグラフのつくりになっている。

2年前も同じようなグラフを掲載していた。

中3生としては7月に部活を引退し、夏休みに集中して基礎固めをし、秋に志望校定めと受験勉強にそれなりに集中することで、例年この時期にはどの生徒も同じようなグラフを描いている。

今ひとつ高校受験に焦点が合っていなかったり、入塾から間もなくで基礎力が不足している(単元ごとのバランスに欠けている)場合はスムーズな上昇を描かないこともある。ただし、中3の今の時期は全体の学力が上がっていく段階にあるので、グラフが真横に伸びているということは、全体の学力の伸びに伴って個人の学力も同じ割合で上がっているということである。

(2)国語を基準に成績表を見る
国語は読解、つまりすべての教科の問題文(題意)を理解できるかどうかに関わっているので、国語が得意な生徒は他の教科も得意になりやすく、国語が苦手な生徒は他の教科も苦手になりやすい。

そこで、一般的に
◎国語>他教科(国語の成績は高いが、他教科は国語よりも低い)
→これは本来高い成績を稼げる素質は持っているが、努力や気持ち、集中の面で油断している様子。

◎国語<他教科(国語の成績は低いが、他教科は国語よりも高い)
→これは単純に「頑張っている」ということ。大いに誉めてあげよう。

(3)成績表の乱高下は基礎力の圧倒的な不足
毎月の模試で教科ごとのグラフが「W」字のように乱高下することがあるだろう。これは基礎力が圧倒的に足りていないことが多いので、難しい問題集ではなく、極めて基本的な問題集を地道に練習することが今後の打開策になる。

(4)最終的な志望校判定は平均偏差値を見よう
毎月の模試で偏差値が上がったり下がったりして、一喜一憂してしまいがちだが、最新の偏差値だけを見て志望校への合否を判定するのは難しい。受験日の体調や出題内容によっても成績は異なってくるため、成績表に出力されている、これまでの毎月の模試から算出した「平均偏差値」で志望校判定をすることが望ましい。

この他の基本的な話題は過去記事に記している。