平成31年度の高校入試まで残り1年を切った。新中3生の今後の流れについて大まかな目安を書いておくと、
◎学校における7月の三者面談は「今後どうしましょうかね」という方針をなんとなく相談する面談
◎11月の三者面談は私立単願・併願校を確定させるための面談
◎1月中旬に千葉県内の私立入試
◎2月中旬に千葉県の公立高校入試
この4段構えをおさえておこう。
合否の判定の仕組みとしては、
◎偏差値60以上の私立高校=入試本番の学力点
◎偏差値60以下の私立高校=学校の内申点
◎県立高校=学校の内申点+入試本番の学力点
と、この3点だけ知っておけばよい。
上記の偏差値60以上と60以下の境界線にいる学校が、八千代松陰。八千代松陰も上位のIGSコースは入試本番の学力点で選抜されるが、普通コースは学校の内申点でほぼ決まる。だから県立高校を受験する生徒で内申点の高い生徒は軒並み八千代松陰(または流通経済柏あたり)を受験する。
今春の受験で部活の先輩から「八千代松陰を受けた」「流経を受けた」という話を聞いたら、「ああ、定期テストで頑張って内申点を高く取っていたのだな」と思えばよい。
問題は、県立高校。
県立高校は前期選抜・後期選抜の2回に入試が分かれている。
◎前期選抜は学校独自の審査基準で選抜される入試
◎後期選抜は千葉県統一の基準で選抜される入試
この違いをおさえておく。
前期選抜は2日間に分かれ、前期1日目は5教科の学力試験(船橋古和釜・流山北のアクティブスクールのみ3教科)、前期2日目は各校独自の選考(面接・作文・実技など)が行われる。
この前期2日目の選考がクセモノで、
部活動に関して中学・高校間で話が通じている生徒については大幅な加点がされる。なので、学力得点が高かったのに落ちた、学力得点が低かったのに受かった、という理不尽なケースが毎年起きるのはこの前期2日目の加点に由来する。加点項目は公表されているが、一昨年の幕張総合の新聞報道のような不透明な選考は今後も99.9%残ると私は見ている。
http://kj-log.cocolog-nifty.com/kamiojuku/cat70393481/
ということで、勉強よりも部活動で高校生活を全うしたいと願っている生徒は、中2・中3で部活動を頑張り、高校の先生から声が掛かるのを待つのも、一つの考え方ではあろう。(※実力よりも偏差値10以上高い学校に合格してしまうこのようなケースは、実際千葉県において少なくない)
冒頭で「県立高校=学校の内申点+入試本番の学力点」と書いたが、大半の県立高校では学校の内申点1ポイントが入試本番の学力点1点と同じレートで扱われる。なので、内申点が高ければ入試本番の学力点の支えになるし、内申点が低ければ入試本番の学力点の足を引っ張る形になる。であるから、学校の定期テスト(内申点確保に向けた勉強)も、偏差値を上げるための勉強(入試本番に向けた勉強)も、両方頑張らなければならないのだ。
今年も6月から進研・総進の模試が始まるが、
進研Vもぎにおいては、S・A判定で前期合格、B・C判定までで後期にギリギリ引っ掛かるかな、程度の目安で見ておけばよい。言い換えると、B・C判定が出ていたら、前期でほぼ確実に不合格になる。
尚、現在の小学6年生が高校受験をする平成33年春からは前期選抜・後期選抜が一本化される方向。
http://kj-log.cocolog-nifty.com/kamiojuku/cat70393481/
一本化は今から3年後の話ではあるが、この平成33年春の入試は県立高校を回避し、私立高校へ進学する生徒数が増える世代となるだろう。
中2以降の学年の親御さんには、上記のことだけ知っておいて欲しい。あと関心をもってアンテナを張っておけば、これに付随する細かい情報が理解しやすくなるはずだ。