清風中学校・高校(天王寺区)

2019年の記録はこちら。

今回は補足だけ。

【僧侶になった卒業生】
説明会の冒頭で、本校を卒業して東大に進学し、その後高野山に僧侶として修行に出た卒業生のインタビュー映像を拝見した。
「自らの徳を高めれば、文の読み方が変わってくる」・・・ちょっと難しい話だが、修行を経て心を磨き、己の先入観をなくすうちに、素直に文章を読むことができるようになった、と。

万人受けする内容ではないが、清風学園ならではの説得力である。

【国際化のために国語力をつける】
読書感想文、小論文の添削にも力を入れている。国際化の時代だからこそ、母国の宗教、思想を言語で論理的に語れるようにしなければダメだというのだ。

【年間行事】
各種イベントは100km歩行など、コロナ前の状況に回復した。

【中学生の部活動】
現在の加入率は85%で、今後は文武両道で100%に近づけたいとしている。

【IT教育】
「京」の井上愛一郎先生を迎えたIT教育が引き続き行われている。他校は「使い方」しか学ばせないが、本校では「原理」を学ばせる。現在のICTの基礎は18世紀の数学者の議論が土台であり、その「原理」を知らなければ新たな開発も発明も出来ないという。

20年後には工学が医学を超えるとされており、またICTの発展スピードが増して、年単位から月単位、日単位で普及のスピードも速くなっている。じっくり考え、鍛え、トライ&エラーが出来るのは学生時代だけだ。

【入試面接】
本校の面接試験は本校の理念に賛同できるかどうかの確認だけが目的。

以上。
五ツ木のデータを見ると、本校は入学者の学力幅が非常に広く、超エリート層からその正反対の層まで大阪随一といってよいくらいに幅広く抱えていることが分かる。先の記事の参与の先生によると「生徒を見捨てない学校」ということになるが、本校における中位・下位の生徒にとっては大勢の中に埋没するリスクも現状では否めない。ご高齢の平岡英信理事長が仮にご勇退にでもなられた時に、本校に大きな変化が訪れる可能性は高いと思う。

(2023年9月12日訪問)

当塾についての詳細な情報はこちらをご覧ください。