宿題の丸つけは先生がする

普段の宿題であれ、長期課題であれ、当塾では生徒に解答冊子を渡して生徒自身に丸つけさせることはしない。どんなに時間が掛かっても、丸つけは必ず私が行っている。

過去記事でも再三述べているが、丸つけこそ生徒指導に必要な情報が豊富に得られ、これほど面白い作業はない。問題を解いている最中の生徒の心理、ムラの有無、実力、技能と、その生徒にまつわる情報が丸つけから読み取れるのだ。

しかし、世の中を見渡すと最初から生徒に解答冊子を渡して、生徒自身による丸つけを済ませてから提出させる課題の何と多いことか。こういった宿題は、宿題としての価値を持っておらず、先生の「やってます」アピールの場と化してしまっている。

もちろん、生徒に丸つけさせることで生徒自身の自覚を促す意図もあるかもしれないが、そんな意図を充足するのはごく一部の上位層、自律できる生徒だけである。

まあ30人も40人もいる生徒の宿題を一人の先生が丸つけするのは、それはそれで無理な話だが、無理なら無理で生徒のフォローに繋がらない宿題など出さない方がマシである。

結局、保護者からのクレームとか、とりあえずの安心感とか、無いよりはあった方が良いとか、そういった形骸的なもので世の中の多くの宿題は出題されていると思った方がよい。

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