チェック機能のない授業はあり得ない

先週書いたチェック機能の話。

というのは、こういうことである。

例えば、入塾当初の生徒によく見られることだが、基本的な学習習慣のついていない生徒は、使った後の机が汚い。折れた鉛筆の芯でこすった汚れがたくさんついていたり、手の脂が模様のように机に付着していたりしている。ところが、ノートに問題や途中式をきちんと書くとか、基本的な学習習慣が身についてくると、その生徒の使った後の机がきれいになってくる。「立つ鳥跡を濁さず」の状態になってくるのだ。

生徒が使用した机の状態を見るだけでも、その生徒が今どういった成長段階にいるのかが読み取れる。机の掃除からでさえ生徒の情報を得ることが出来るということは、テストだけでなく宿題の丸つけから更に多くのその生徒に関する情報が得られるのは間違いない。

これが「チェック機能が大事だ」と言っている理由だ。チェック機能があって初めて、どういった内容・レベル・速度で授業を行うかが策定出来る。チェック機能なしに一方的に授業を独立した講義として生徒に振りかけるのは意味が無い。同様に、チェック機能の実施を想定しない宿題を生徒に課すことも何ら意味が無い。先週も書いたが世の中には「出してますよ」と出題者のアリバイ作り的な宿題が膨大に生徒に仕向けられていることも少なくなく、これは本当に不幸な話である。