気づく力を鍛える

「テスト範囲表を持ってきて」
「成績表を持ってきて」
「ノートに名前書いて」
「ページ番号をノートに書いて」
「練習したら丸つけして」
「直したら青ペンで注意事項を書いて」

何度もしているのに、いちいち指示されないと出来ないということは、単純に「考えていない」からである。

「考えていない」ということは「気付く力が弱い」ためであって、まだまだ眠りの中にいて物心すらついていないとも言える。

中高生は経験が不足しているからよほど意識の高い生徒でない限り、状況を俯瞰して最終目的(受験であれば合格、中間・期末テストであれば100点)を見据えながら、勉強法や道具・環境といった手段に気付いて自発的に使い分けることが難しい。

人生の敵は「考えない」という無思考である。大人がすべきことは「こうしなさい」という答えを与えて子どもを無思考にさせることではなく、「次にどうしたらよいか」を考えさせるための、つまり頭と手と足を動かさせるためのヒント出しをすることである。