知性の高い人

従来の価値観において評価される人というのは、記憶力の高い人であることが多い。心理検査のWISC(ウイスク)に「注意記憶=WMI(ワーキングメモリ)」という項目があるが、この長期記憶・短期記憶が秀でている者が、学校のテストで点数を取り易く、また物事を覚えやすいために士業などの資格を取りやすいということは言えるだろう。

ただ、『論語』など中国古典を読んでいると、そういった記憶力はひとつの「芸」に過ぎないと記述してあることが多い。覚える力というのは運動神経がよいとか料理が上手だといった「芸」の一種でしかなく、人間の本質的な資質とは無関係だと言うのである。(もちろん覚えるための努力に対する評価は大切だが)

北尾さんのお話の中に「知行合一」と出てくるが、やはり「知識(理論)と行動(経験)」は常にワンセットで、生活体験であったり外出の思い出であったり、身体を動かしたり、良くも悪くも心身にインパクトや傷を刻みながら習得していく情報が、その人のモノの見方であったり、バランス感覚、または知識を必要な場面で使いこなす(制御する)力に繋がっていく。

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