国語が強い子は成績が上がりやすい、これは事実である。どんなに学力不振にあえいでいても、国語だけは得意な子がいる。そういう場合は、適切な指導さえ入れていけば成績が上がりやすい。逆に、国語の弱い子は、指導量(学習量)と伸びが比例しにくい。
それで、何故国語の強い子が成績が上がりやすいかというと、国語が強いということは読解力があるということで、読解力があるということは文章を読む力とそれを理解する力が備わっているということである。理解する力とは考える力に繋がるので、他の教科に波及しやすい。英語でも理科でも社会でも、問題文を正確に読めないと問題は解けないのだから。
また、心理的な観点でみれば、読解力のある子は他者が書いた文章を最後まで読み通せるという「根気」があり、その他者に関心を持てるという「好奇心」を併せ持っていることになる。こうしてみると、読解力のある子は学習の土台に大切なものが揃っていることになり、そこに肥料をまいて水をかけてあげれば全体的な学力が伸びやすいということは理にかなっているのである。