クリーニング店に立ち寄った際、たまったハンガーを束にして返却した。すると、店員さんが「あらー有難うございますー」と驚きの声をあげた。何事か?と思って尋ねたら、「ハンガーについたタグを外してきて下さったから・・・」と言われた。「え?普通タグは外すものじゃないですかね?」と聞き返したら、「そんなことないですよ、ほとんどのお客さんはタグをつけたままでハンガーを持ってこられます」と店員さん。
タグというのは、Yシャツなどをクリーニングした際に、ハンガーに付けている個人識別用のタグのことである。私は、そういうものは外すのが当たり前だろうと思って、必ず外してからハンガーを返却している。どうやら、当たり前のことではなかったらしい。
思うに、あちこちのスーパーマーケットを歩いていると、駐車場や、通路に荷物運び用のカートが放置されているのが目につく。何でこの程度の片付けが出来ないのか、と不思議で仕方ないのだが、そういうことをしてしまう人は結構多い。
恐らく、これらは習慣の問題なのだろうと思う。スーパーでカートを片付けられない人は、自宅や、他の場所でも同じようなことを必ずしているはずだ。一事が万事で、色々な所で片付けが出来ない症状を発揮しているのだろう。
どうすればよいのか、と考えた時に、日常から片付けをさせる教育を行うしかないという結論に至る。塾ならば塾のなかで、一定以上の片付けを仕込んでいけば良いのだ。これが各家庭や、学校や企業でそれぞれ小さな輪の中で片付ける習慣が訓練されていくことが必要だということだ。
先日、授業時間中にある高校の先生が神尾塾にいらした。玄関を開けてその先生が一言、「おや!この靴の整列はすごいですね!!」と感激しておられた。10数名分の靴が、皆向きをかえた状態で玄関に並んでいたからだ。
結局、そういうことだ。日常の中で、出来る範囲で片付けの習慣を身につけさせること。これを意識して各領域で取り組んでいくしかない。