自分で後始末をする

航空機が目的地に到着してから降りる際に気になってしまうのが、他の使用済み座席の汚れだったりする。ひざかけは折り畳まずグシャグシャ、座席前方のシートポケットには読まれた機内誌やゴミが一緒に突っ込まれていたり、飲みかけの飲料もそのまま放置してあったりする。これが、数にして少なくないのだ。5席のうち1席くらいの割合と言ってもいいかもしれない。

他の例で、自治体が回収してくれるゴミ処理も同じことが言える。町内会が強く機能している町域では、曜日ごとのゴミ出しの区別や、種別の分類が徹底されていたりもするが、集合住宅においては曜日に関わらずその日の収集と関係のないゴミを出したり、また可燃ごみと不燃ごみ、資源ごみが分別されず同じ袋に入って収集ボックスに突っ込まれている場合も多い。

前者の航空機の場合で言えば、ひざ掛けなどの毛布は畳む、機内誌・パンフレット類はそろえてシートポケットに仕舞っておく、自分が出したゴミは自分で持参して空港内で捨てる。後者のゴミ出しで言えば、収集の曜日に合わせて収集ボックスに納めることを心掛けたり、可燃物・不燃物など分別を各家庭で行う。

こういったことはとても大事なことだと思うのだが、それは結局のところ「教育」が必要だということなのだろう。大人としてはこれらを心掛けることが大切だし、子供に対してであれば幼少期からそういった片付けや分別を仕向けて習慣づけることが何よりも欠かせないのだ。

神尾塾においては、この点靴や椅子、使った道具の片付け、物を大切に扱うなどの後始末については私から見て申し分のない状況を比較的達成出来ていると思うのだが、生徒たちは塾外でもこれらのことがきちんと出来ているであろうか。私にはそれが最も気になるし、塾内と同様に、片付け・後始末のことに気を配れる人間になっていてもらいたいと願うばかりである。

追記
スカイマークやLCCといった格安系の航空会社は清掃専門の地上スタッフを置かず、フライト後に客室乗務員が手袋をはめて清掃を行っていたりする。「こちらは客で金を払っているんだ」という意識ではなく、「少しでも客室乗務員の手間が省けるように」という前提で、自席の後片付けに協力しておくという意識も必要だろうと思う。そうすれば、スカイマークやLCCで発生しやすい運行遅延の防止にも、多少は貢献できるであろうにと思うのだが。また、自分が客室乗務員であれば、ある程度座席が整理整頓されていれば、やはり嬉しいはずなのだ。大切なのは「思いやり」であることには間違いない。