いつものことだが、新入塾の生徒を見ていると8-9割の確率であいさつが出来ていないと感じる。面談時にご家庭の方が「うちの子のあいさつは大丈夫です」と話されていても、私から見れば「うーん…」とうならざるを得ない様子だったりする。例えば背中を向けてあいさつしたり、向きを変えないで物を渡そうとしたり、それが両手ではなく片手であったり、他にも椅子を奥まで仕舞わなかったり、といったことである。
入塾時にお約束していただいている塾規約の第1条に「生徒の心構え」として、こう記している。
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1.玄関で靴を脱ぎ、靴の向きを変えて、そろえておく
2.玄関と教室の境のドアを入る時に『失礼します』
3.教室に入ったら『こんにちは』または『こんばんは』
4.着席して連絡ファイルを手渡しながら『お願いします』
5.授業中『はい』の返事
6.連絡ファイル、プリントを渡すときは向きを変えて渡す
7.授業終了時、連絡ファイルを受け取る時に『ありがとうございました』
8.座席を離れるときに机の上、椅子を片付けて『さようなら』
9.教室と玄関の境のドアを出るときに『失礼しました』
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これは私が発案したというよりも、かつての塾生であったT・R君が自発的に行っていた塾内での行動があまりにも模範的であったので、マニュアル化して普及しようとしているものだ。T・R君は学校ではヤンチャであったらしいが塾内では極めて紳士であった。これらの行動が出来ていれば誰が見ても「君、しっかりしているね」と人望が集まるのは必至である。
その点、多くの新入塾の生徒を見ていると、この点の指導をなされないまま今日に至ってしまったのだな、と思うことも多々ある。もちろん長く通っている塾生も、始めから完璧ではなかった。しかし、今では模範的な(あいさつリーダーのような)生徒もいたりする。トイレを使う時も教室に戻る時も「トイレを使います」「ありがとうございました」、塾の辞書を借りる時も「辞書を借ります」「ありがとうございました」。こういった言葉が教室ではよく聞こえてくる。
新入塾の生徒には是非模範生の真似をして、美しい振る舞いを早期に身につけてもらいたい。