昔の話

こんな話題を塾通信で取り上げるのは初めてだが・・・


「学習塾のリソー教育、売り上げ数十億円水増しか 」
読売新聞 2月10日(月)17時42分配信

学習塾や家庭教師派遣などで知られる東証1部上場の「リソー教育」(東京)が、売り上げを水増しするなどして決算を粉飾していた疑いがあるとして、証券取引等監視委員会が調査を進めていることがわかった。

関係者によると、同社は、体調を崩すなどして家庭教師による授業を受けられなかった生徒に、前払いで受け取っていた講習代を返金せずに売り上げに計上するなどの手口で、過去数年にわたり、グループ全体で数十億円の売り上げを水増ししていた疑いがあるという。

同社は現在、弁護士らで作る第三者委員会を設置して調査を進めており、近く結果を発表する見通し。

リソー教育は1985年設立。首都圏を中心に約70校を展開する学習塾「TOMAS(トーマス)」や、家庭教師を派遣する「名門会」、幼児教育の「伸芽会」の運営で知られる。2013年2月期の売上高は217億円。

実は私が大学1年の時に塾講師で初めてアルバイトをしたのがTOMASのN校だった。当時は「東京マンツーマンスクール(TOMAS)」で、急成長を遂げている最中だった。授業料は高いが、今でも講師の質は大手個別指導塾の中では最も上位の方だと思われる。

それで、目白の本部で研修を受けたのちに教室に配属されたのだが、当時の元教室長が講師の給与をピンハネしていたということで他教室に異動させられた直後であった。事件にならずに「異動」で済ませてしまうところが大手らしいなと思ったものだが、しばらく室長ポストが空席のまま熱意のある優秀な社員の人たちのもとで私たち講師は日々の業務に力を入れていた。

ある日、他教室から新しく室長が着任する。ドラマに出てきそうな冷徹な管理職という雰囲気で、教室を軍隊のように縛り上げていった。講師や生徒の目の前で室長が社員を怒鳴りつける。また、通りすがりの小学生をつかまえて「君はどこの中学校を目指しているのか」「○○中学校です」ということを会話というよりも接遇のしつけのような言い方で「強要」していく。はたまた、室長ポストが空いていた時に社員の発想で定期的に行っていた講師研修も「給料の無駄」ということで廃止していく。授業前のミーティングも「起立!」「礼!」「着席!」と軍隊式のようであった。講師が飲むのは水で充分だということで、夏期講習などの10時間を越える連続授業でも講師室に設置された紙コップとウォーターサーバーの水しか飲むことが許されず、その他のお茶などの飲料の持ち込みも禁止された。

社員も次第に態度と口調が室長に似てきて、講師を怒鳴り上げる社員も出始めた。社員自身のストレスも大きかったように思う。それは室長による一種の宗教のような空気でもあったのかもしれない。そんなことを本ニュースを見ながら、思い出してしまった。

急成長をするということは必ず裏があるのだよね、ということと、私にとっては随分昔のことではあるが「やっぱりそうだよね」と思わずにはいられないニュースでもあった。