学校のワーク提出

学校の課題の中で、最も甘く見てはいけないのが「ワーク提出」だ。数日前、某生徒の通知表を見たところ「関心・意欲・態度」に「C」が多く、せっかくテストで点を取っていても評定は低かった。原因は恐らくワークだろうと思い、実際にチェックをしてみると案の定であった。

ワークは学校の先生の視点に立って取り組み方を考えればよい。学校の先生は、100人を超える生徒のワークを一気に検査している。となれば、1冊あたりにかける時間はホンの数秒でしかない。パラパラ、サーっとめくって、その質感をもって「この子は取り込んでいる」「中途半端だ」「やる気がない」を評価し、授業態度を加味して通知表の「関心・意欲・態度」を判定する。

端的に言おう。ワークは、とりあえず自力で解けるものだけ解けばよい。延々と時間を使うな。解けないのにただウーン、ウーンと手の止まる時間を過ごすことは無駄である。30秒考えても無理ならばトットと次へ進めばよい。また、調べれば分かるものであればトットと調べて、しばらく探しても出てこなければその問題は捨てて次に進むべきである。

そして、ここからが大事。解答、解説を一字一句丁寧に、写しこんでしまえばよいのだ。答えだけでは駄目だ。解答冊子を見ながら、ヒント・解説文まで全部生真面目に赤ペンで書き込めばよい。「全ページ」漏らさずに。これくらい音楽を聞きながらでも出来るではないか。

先生の視点とは「分かっているか、いないか」ではない。「やっているか、いないか」である。分からなければ分からないなりに、解答解説を全て書き写すという「熱意と誠実さ」が先生の印象を好転させ、それこそ「関心・意欲・態度」にAがつくというものである。

今回はこの某君をやり玉に挙げてみたが、某君は実にもったいない。数学の関心・意欲・態度がAならば、評定「5」になっていたであろう。本当にもったいない。

学生であろうが、社会人になろうが、常に目の前にいるのは人間である。生身の人間から受ける評価など、こちらが熱意と誠実さを示せばいくらでも好転できるのだということを、忘れてはいけない。某君および該当する生徒はこの文章を3回繰り返し読みなさい。