「礼儀」と「誠意」

生徒「計算用紙ください」、私「はい、これ使って」、生徒「ありがとうございます」

これは、神尾塾の日常で見られる光景だ。

生徒「分度器貸してください」、私「はい、これね」、生徒「ありがとうございます」

何年にも長く通って頂いている生徒さんは特にそうだが、この節目節目のあいさつというもの私は非常に大事にしている。そして、生徒は時間をかけてそれが実践出来る様に育っている。

生徒たちは授業を終え、帰宅する時には自分の素手で机の上の消しゴムのカスをまとめ寄せ、家路につく。

細かいことかもしれないが、人生に重要な「礼儀」と「誠意」はこういう所から培われると確信している。

神尾塾に来たら、玄関に並ぶ靴を見て欲しい。皆、脱いだ靴を逆向きに揃えている。トイレのスリッパを見て欲しい。これも逆向きに揃え次の人がスムーズにはけるようにしている。私は集中力が乱されるので好まないが、授業見学をしたい方は、どんどん見て欲しいと思う。

入塾して間もない生徒にとっては、気持ちに負担を感じることもあるかもしれない。私も、言いたくはないが色々と注意することもある。宿題をやらないことが続けば退塾に追い込まれるし、生徒にとっては負荷が大きい。送迎の生徒にも、乗車する前の「失礼します」、降車時の「失礼しました」は欠かさせない。

しかし、それ以上に得るものは確実に大きいと私は信じているし、それを実感して頂いているから、中途退塾者がほとんど発生しないまま今日に至っているのではないかと思う。

ここで培った誠意、礼儀は、若年だから身体にしみつくし、身体で学んだことは大人になって、日常生活で発揮できる。

日々祝福の念を持って、今日も指導にあたりたい。

これは、裏返すと、上記のことが出来ていない塾がいかに多いかということでもあると考える。私も、複数のそういう塾で理不尽を感じながら仕事してきたから、神尾塾を理想の塾にしようという想いが強い。