岡本太郎展

東京国立近代美術館で「生誕100年・岡本太郎展」を開催している。会期は5月8日まで、東京メトロ東西線の竹橋駅下車。

岡本太郎は、私にとって愛すべき人物であり、一見「バカとナントカは紙一重」のギリギリの境界線に立つように見えるが、岡本太郎の真実は「超凡」である。

「生命」と対峙(たいじ)する岡本太郎。抽象画、立体、文章、写真、どれも触れる者の胸に突き刺さり、心は揺さぶられ、腹の底からグワーッと驚愕、憎悪、歓喜が噴き出してくるであろう。

この「生命」の芸術に、触れて頂きたいのである。皇居の花見がてら家族で出掛けてもよい。一度触れたならば、大いに刺激、インスピレーションを得ることが出来るだろう。ここまでやっていいのか!こんなことも出来るのか!なんと人間は自由か!何と自分は小さな枠組みにとらわれていたのか!と。

岡本太郎生誕100年の今年、大震災が発生したことは「奇しくも!!!」と思われてならない。地震とは、地球が生命であることの証である、という話は前回の塾通信に記した。地球は生きている、生きている地球の上で、私たち小さな命もまた生きているのである。

今こそ、岡本太郎の作品に触れてほしい。そして、大いにあなたの価値観を揺さぶられて欲しいのである。

余談
場内に「座ることを拒否する椅子」が展示されている。実際に座ることが出来る。「座ろう」としてみて欲しい。椅子がこちらに向かって目を見開いている。一瞬、座ることをためらうだろう。椅子もまた、生きているのだ。

※岡本太郎の名言より
「友達に好かれようなどと思わず、友達から孤立してもいいと腹をきめて、自分を貫いていけば、本当の意味でみんなに喜ばれる人間になれる」

「四角い枠にこだわるな。キャンバスからはみ出せ」

「面白いねぇ、実に。オレの人生は。だって道がないんだ。眼の前にはいつも、なんにもない。ただ前に向かって身心をぶつけて挑む。瞬間、瞬間があるだけ」

「僕は流れるって感じが好きなんだ。固定したものは全然つまらない。人生だってそうだろう?いつも流動的で、何が起こるかわからない。だから面白いんだ」

「自分に能力がないなんて決めて、引っ込んでしまっては駄目だ。なければなおいい。決意の凄みを見せてやるというつもりで、やればいいんだよ」

「人間にとって成功とはいったいなんだろう。 結局のところ、自分の夢に向かって自分がどれだけ挑んだか、努力したかどうか、ではないだろうか」

「私は、人生の岐路に立った時、いつも困難なほうの道を選んできた」