大阪成蹊女子高校(東淀川区)

【アクセスは駅近】
阪急京都線の相川駅から徒歩5分。大阪高校の正門前を通り過ぎると、すぐ隣が大阪成蹊学園のキャンパス。若い学生たちの往来が活発なストリートだ。

【総合大学化が進む大阪成蹊学園】
◎大阪成蹊大学
経営学部、教育学部、芸術学部
国際観光学部(2022年開設)、看護学部・データサイエンス学部(2023年開設予定)、社会学部(2024年開設予定)
※2021年3月の就職率99.3%

◎大阪成蹊短期大学
幼児教育学科、栄養学科、調理・製菓学科、生活デザイン学科、観光学科、経営会計学科、グローバルコミュニケーション学科
※大阪成蹊女子高校から大阪成蹊大学・大阪成蹊短期大学への内部進学率は約55%

◎びわこ成蹊スポーツ大学

◎大阪成蹊大学附属こみち幼稚園

【沿革】
1933年(昭和8)に高等成蹊女学校が創立。1951年(昭和26)には短期大学を設置。2003年(平成15)には大阪成蹊大学を開学した。東京・吉祥寺の成蹊大学とは無関係である。

【実はマンモス校】
2021年度が510名入学で34名×15クラスとなった。高校3学年合わせて1400名の在籍になる。女子の入学者数としては、大阪府内の260校中No.1。

【大学進学だけを目的としない2学科7コース】
女性のライフサイクルを学ぶ「キャリアデザインα」の授業が必修。全員で秘書検定を受検し、基本的なマナー・知識を身につける。人生における高校生活の位置づけと社会参加への動機づけを行うことにより、遊び感覚としての高校生活ではなく、将来の展望を踏まえた高校生活をそれぞれの生徒が営めるようになる。

修学旅行は海外で、コースごとに行先が異なる。また、スタディサプリ・ベルリッツ英会話スクールなどの学内レッスンも充実し、全員参加。

◎普通科・特進コース
コース専用自習室があり、朝学習・勉強合宿・模試など学校負担で受講可能。今年度1年生は34名。

◎普通科・看護医療進学コース
2021年度設置の新しいコース。病院や、医薬品・医療機器企業のNIPROなどと提携し、看護・医療体験を充実。併設大学に看護学部を2023年設置予定で、高大接続が見通せるようになった。今年度1年生は55名。

◎普通科・総合キャリアコース
食物系、ファッション系、観光系、ビジネス系と、併設大学との高大連携で様々な体験を提供する。それを踏まえて将来の進路を見出させようという取り組み。情報検定・世界遺産検定、秘書検定の上位資格を目指し、進路への関心を促す。今年度1年生は152名。

◎普通科・幼児教育コース
併設の短大では保育士・幼稚園教諭2種免許、併設の大学では保育士・幼稚園教諭1種免許を目指す。本校の段階でピアノを60台完備しており、指導にあたる音楽教員も増員。

◎普通科・スポーツコース
競技種目・レベルは問わない。トランポリン、ウォールクライミングなど他校にないプログラムを実施。スポーツ用品メーカーMizunoの工場見学、Meijiによるスポーツ栄養学にも参加。

◎普通科・音楽コース
本校の音楽系クラブ在籍者は200名以上。本コースではこれまでの音楽経験を問わない。大阪音楽大学と連携しており、2年次からはピアノ・声楽などの専攻別レッスンを受ける。

◎美術科(アート・イラスト・アニメーションコース)
大阪府にある私立高校で唯一の美術科。絵画・イラスト・工芸・アニメーションなどの専門授業によりあらゆる基礎をしっかりと身につける地点からスタート。専門的かつ幅広い学びを応用させ、企業広報といった職種に進む卒業生もいる。

【まとめ】
校長の若林智子先生は今年着任2年目で、前職は府立池田高校の校長。若林校長をはじめ、募集広報企画室長の宇都宮先生、また説明会でスピーチ登壇した生徒さんを含め、みなハキハキとテンポのよい進行は大変心地よいものがあった。

特に女子校の場合は、四天王寺のような難関校を除いて、何か妙な間延びのようなダラダラした進行を感じる学校説明会が多いのだが、本校はそういった他校にありがちな間延び感が一切ない。これは素晴らしいことである。

素晴らしいというのは一事が万事で、昨今苦境に陥りがちの女子校とは一線を画す、女子校としての成功の好循環が本校にあるのではないか、と私は思った。

「本校の説明会は情報量が多い」と若林校長は仰っていたが、確かに情報量が多く、学校案内パンフレットやホームページでは伝えきれない充実の教育活動が存在していることは本校を訪問して強く実感するところである。

更に、若林校長のお話は他校にありがちな漠然とした抽象論ではなく、進路結果や併設大学の実績を立て続けに「数字で語る」説得力がある。

宇都宮先生のお話も「本校のストロングポイントは」と、「ストロングポイント」という言葉を学校説明会で聞いたのは初めてだが、それだけ本校の強みを本校の先生方が確実に理解しているからこそ、それをしっかりアピールする、だから生徒が集まるという本当に女子校の模範像といって過言でない。

【大阪成蹊学園の成長性】
現在、大阪府在住の場合、世帯年収590万未満で私立高校授業料無償の対象になる。これらの無償化制度を適用される場合、多くの学校では一旦授業料を全額納入してから無償化分が還付される仕組みになっている。

ところが本校においては、補助金の給付が11月末のため本校の授業料納付期限を12月初旬としており、家庭がいったん授業料を立て替える必要がない。これは特筆すべき事項だ。それは、総合大学化を目指す大阪成蹊学園の組織力と総合力が機能している証拠である。

【おまけ】
本校の説明会、会場誘導をされている先生方がインカム(構内電話)を耳に装着されていることに気づいた。インカムを先生方に導入している学校を見たのは私は初めて。つまり、会場の臨機応変な対応、先生方の個々の自主性に依存しない組織的な動きが可能になるということである。この辺にも、本校そして本学園の成長性が垣間見えるように思うのだ。

(2021年7月21日訪問)

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