8割で許すか、100%を求めるか

生徒に問題を解かせる時、100%の完璧を求める場合と、8割(80%)程度の出来で良しとする場合に分かれる。前者は仕事の質を高めたい時、後者はカリキュラムの流れ(勢い)を重視したい時である。

当塾の場合、8割くらいの達成度で先に進めてしまうこともあれば、100%の全問正解をするまで何度も同じ問題を繰り返すこともある。これらが混在するから、生徒もご家庭の方も混乱することがあるかもしれない。

もっと極端な例で言えば、不正解だがあえて正解の丸をつけて100点のように見せる時もある。それは、それによって生徒のモチベーション、学ぶ勢いに価値を置いた方が、重箱の隅を突くよりも有効だと判断した場合である。

細かなミスに目くじらを立てて一時停止させていると、流れが悪くなり「気」が滞る。これはこれで学習効果が落ちる。

1問のケアレスミスも許さず、全部出来ないと先に進ませない、としている時は、絶対に外してはならない問題を外している時であり、「ミス=単なる実力不足」であるから、そんなことを繰り返している内は先へ進んでも無駄ですよ、というメッセージが暗に込められているのである。