人は、他人から言われたことはまず記憶から抜けていく。「なんで何回言っても分からないの!」と怒ったところで、しょせんは他人の言葉。ところが、自分で気づいたことは一生抜けない。「気づき」のことを「悟り」とも呼ぶ。このことは指導上心がけるべき最も重要な点である。
「何で先生は口に出して言ってくれないのか」と思う場面もあるだろう。しかし、言ってしまったらそこまでだ。「それを言っちゃあ、おしめえよ(おしまいよ)」。
つまり、直接言うのは最終手段であり、それを回避するために生徒自身の気づきを促すべく、あの手この手を尽くそうとするのが私の仕事、つまり「気づかせ屋」である。
自分で「気づく」力を身につけることが、人生を大きく変えることになる。