比較的易しい小学教材とされる育伸社の『ほーぷ』から。
「200円のアップルパイを4こと、150円のプリンを何こか買ったところ、代金は1,100円でした。プリンを何こ買いましたか。1つの式に表し、答えを求めなさい」(BOOK4:P.47)
これ、
「(1100-200×4)÷150」を立式させる問題だが、そんなにどうしても1本の式を書かせたいのか??と腹が立つ。
1本の式が立てられる学力の生徒はそれでよい。しかし、現実には大人が思い描くように鮮やかな一本式なんか、そう簡単には出てこない。この単元に十分な探究の時間を確保できるならばまだしも、矢継ぎ早に次の単元が待っている。
また、そもそも1本の式を書かせたところで、「1100-200」を先に計算する生徒は必ず出てくる。「掛け算が先だよ!」なんて言っている間に学校の授業は進んでしまうのだ。
「200円のアップルパイを4個買ったら、200×4で800円だよね」「代金からアップルパイを引いたら、1100-800で300円残るよね」
と、生徒の段階によっては細切れでよいのだ。細切れでも意味を確実に理解しながら自力で解に向かわせることが教育ではないのか?