複数の指示を一度にしない

指示の仕方にも工夫が必要で、一度にアレもコレも、と数多くの指示を盛り込んではいけない。例えば、「その問題を解いたら分からない箇所を辞書で調べて赤ペンで記入しておきなさい」という指示には「問題を解け」「辞書で調べろ」「赤ペンで記入せよ」という3つの指示が含まれている。

この3つの指示を正確に認識し、行動できる生徒には一定以上の学力が必要になる。場合によっては「えーと、赤ペンで…何だっけ?」と指示のなかの一項目すら認知されない場合も起こり得る。

従って、「まず問題を解きなさい」「分からないところは辞書で調べて」「調べたら赤ペンで記入して」と分解して指示を伝えるなど、生徒の段階に応じた指示の仕方は工夫しなければならない。