テストの順位の高い生徒を見ていると、おしなべて記憶力に長けているように思う。もちろん本人の努力もあるが、反対に勉強につまずきやすい生徒を見ていると、おしなべて記憶することが苦手だ。
「学力」と言ってしまうと、独立した一つの力に見えてしまうが、実際のところ「学力」という言葉は「記憶力」と置き換えてもほぼ間違いないだろう。記憶力の高い者は頭の中に素材がたくさん転がっているので「考える力」も豊かになりやすい。考える力が豊かであるから「意識」も向上しやすい。という風に、記憶力・考える力・意識という3点セットが好循環のかたまりになって一つの学力層を形成している。
まれに勉強面の記憶はダメなのにポケモンのキャラクターを100個即暗唱できるとか、そういう者もいるが、これはあくまで特殊。ただし、好きこそものの上手なれで、自分にとって好きなことの方が記憶に入りやすいから、男の子であれば幼い時に鉄道博士だったとか、自動車博士だった、というケースの方が、記憶の種まきが出来ているから、年齢が進んでから学力の土台になることはほぼ言えるだろう。