空間図形と生活体験

生活体験の経験値が見事にスキルとして出てくるのが数学の立体図形。

ここで「角AFGが90度である」という、当たり前に思える人にとっては常識のようなことでも、幼少期から手を動かして工作したとか、立体図形に対するリアリティをつかみにくい生徒にとっては、この「角AFG=90度」ということが理解できない。鋭角または鈍角に見えてしまう。

面BCGFを真正面にこの立体を見ると、角AFG=90度なんだと初めて見えてくるが、空間図形の苦手な生徒は一律このリアリティが得られにくい。

ということは、角AFG=90度が理解出来なければ、この小問1以降すべてお手上げということになる。
指導側としては 「角AFGが90度である」を生徒が理解しているかどうか、がこの問題のチェックポイント。時間があれば問題とじっくり向き合い、時間がなければこの大問そのものをスキップする。

時間がある時は、工作用紙を組み立てて実際に手を動かして直方体の中に三角形AFGを挿入してみるしかない。頭でイメージできなければ実物を作ってみる。これもまた、生活体験である。