国語は成績表のバロメーター

西日本ではない某県の大手個別学習塾の今年2月に新聞折り込みされたチラシ。こちらの塾では2018年から3年連続でチラシの裏面にこの模試成績表を掲載している。


意図としては、成績の伸びをアピールしたいのだろう。

で、恐らくこのグラフを見た消費者は「こんなに成績が上がるなんて凄い!」という印象を直感的に持つ。もちろん、こちらの塾が熱意をもって指導された結果だと思うので、素晴らしいことである。

さて。私だったらこの成績表をどう読むか、という話が本題。

この生徒は国語の偏差値が54で最も高い。国語の成績は先天的な素質に左右される側面が大きいため、国語の偏差値の高い生徒は基本的に他教科の成績も上がりやすい。なぜならば、国語の読解力があれば他教科の問題文を読み、理解することが出来るからだ。反対に国語の成績が厳しい生徒は、そもそも読解が出来ないので他の教科も伸び悩む。

つまり、このチラシに掲載された生徒は素質として成績が上がり易いタイプであると言える。

数学はどうだろうか。3科・5科のグラフが右上がりを描いているので、そこに気を取られてしまうが、数学の偏差値は46で極端に低い。実は、数学は塾の指導力に最も左右される教科であり、基本的な計算力、途中式の書き方、公式の活用、実戦問題の解きこなしといった、後天的な努力で成績が変動しやすい教科である。

従って、この成績表から読み取れることは、
◎国語が元々出来る生徒なので、入塾とかちょっとしたきっかけで成績が上がり易いこと。この要因に”塾が救われている”こと。
◎数学が伸びていないということは、塾の指導力が不足しているということ。(努力不足)

という風に、私だったら広告資材としてこの成績表をアピールするのは恥ずかしいかな、と率直に思ってしまうということだ。

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