数独の効用

神尾塾ではほぼ全ての小学生で「数独」を導入している。導入のコツは、初心者にはいきなり「数独」から入らせないこと。

まず「宮本算数教室の賢くなるパズル・数字ブロック初級(学研)」を10級から8級まで1冊終わらせる。途中でつまずきが見られたら、無理にそのつまずいたページを終わらせようとか先に進めようとせず、必ず10級の最初に戻る。この戻るを繰り返していくうちに、以前のつまずきポイントも自然にクリア出来るようになるものだ。(遡行学習の定石)

これらを経て、いよいよ「数独」に入る。ニコリの初級編は使いやすい。これも、つまずいたら無理にそのページを完成させず、1ページに戻れば良い。(そのためにも購入教材には書き込まず、自宅プリンターで予備を印刷しておく)

数独の効用はズバリ「短期記憶」「視点の移動」「バランス感覚」「確認」の4点。
「ここに6または8が入る」などと、ちょっとした数字を頭で覚えておく訓練と、上を見て、下を見て、左も右も見る、という目をクルクル動かす視野拡大の訓練(気づきの訓練)、そして数字の配分でバランス感覚を養い、一か所でも間違えれば完成しないので慎重に確認癖をつけるようになる。小学生には教科の勉強を無理強いするよりも、ゲーム感覚で数独を取り組ませた方が脳力開発によい。

大人は子供の解く数独に対して「そこがいけない、そこじゃないんだ、こっちだ」などと余計な口出しをしないこと。大人は子供がつまずいたら前に戻る措置をしてあげるだけでよく、あとは温かく見守るだけだ。