過去問・模試問題のレベル配分

偏差値60までの入試問題の過去問や模試を見ていると、20問出題とするとざっと感覚的に下記のレベル配分になる。(A=易、E=難)

【AAAAAAAA BBBBB CCC DD EE】

→Aは、全ての生徒が絶対に解けなければならない。計算問題や基礎的な小問。だからこの時点での注意散漫によるミスは深刻である。

→Bは、よほどのことが無い限り解ける様にしておこうね、という問題。ここも受験校のランクによっては失点が致命的になる。

→Cは、出来る限り解きたい問題。学校の勉強では太刀打ちできず、模試や過去問といった「偏差値」を意識した実力テスト型の問題を数多く解くことで、パターンの習得も含めて解けるようになっていく。

→Dは、ヒントを与えられれば解けるけれども、自力では手が出しづらい問題。受験校のランクによっては回避をしてもよいが、受験校が求める得点率(何点取れば合格できるか)によっては解かなければならない場合もある。

→Eは、正答率10%未満の問題。偏差値60以上の受験で無ければ捨ててよい問題。

このように、レベル配分が大体できるが、
正答率に関しては、日頃の総合問題を練習していれば解けるべきAのレベルに入る計算問題が、意外と正答率10%台だったりと、率の低いことがある。また、正答率5%のEレベルの問題が、ちょっとした工夫であっさり解けてしまうこともある。

なので、正答率は平均的な指標にはなるけれども、絶対ということでもないので、正答率をもとに区分された問題集というものは、当塾では積極的には用いない。もちろん生徒の状況によっては、正答率8%という数字を見て即スルー、ということもある。

さてここからが本題。
学習塾としては、生徒の個別の状況によるが、まずA・Bレベルの問題を確実に得点させることと、C・Dレベルの、ヒント出しや類似問題を調べたり、ちょっとしたアシストで生徒が自力で解けるようになるための後押しの試行錯誤をしていく、このさじ加減。

これが学習塾における受験指導のいちばんの醍醐味ではないかと私は考えている。