<言い間違い>と<視覚認知>

「言い間違い」の多い人がいて、それは生徒に限ったことでもない。

以前、某大手商社のオペレーターと業務日程の調整をしていたら、

オペ「1月8日でお願い致します」
私「分かりました、1月8日で」
オペ「1月18日は何時に致しましょうか」
私「8日じゃなくて?」
オペ「8日でございました、18日のお時間は」

これ、単なる勘違いで8と18を取り違える場合もあるが、メモに日程を書いていても視覚認知が弱いために一つの会話の中で3-4箇所読み違える場合がある。このような人は恐らく学生時代から同様のミスを犯す癖があったはずだ。

音読でも『雨ニモマケズ』であれば、「イツモシヅカニワラッテイル」の末尾を「ワラッテル」と読んでしまう。「ちょっと待てい、指でなぞりながらもう一回」と再読させることになるが、細かい助詞の抜け程度であれば、それほどトラブルにはならないが、数字で「47-38」を「7」の数字に気を取られて「47-37」と読んでしまえば話が全く変わってしまう。

パッと見の思い込みで「こう読むだろう」と早合点して間違った予測読みをしてしまう場合もあるが、最悪なのは自分が間違って読んだことに自分自身が気付かないことで、社会人であれば「言った・言わない」のトラブルに発展するリスクもある。

このように、正確に読むことの苦手な人がいるもので、【目で見た情報を言葉に変換して発音するまでの経路】に何らかの上手くいっていない流れがあるということなので、学力に苦手のある生徒に比較的多いケースだが、【ていねいに一字一句を指でなぞりながら読ませる】習慣をつけさせるようにしている。

正確な音読の訓練も、小・中学生のうちは大切にしたい。