短期記憶が弱ければ、復唱

「〇〇しておきなさい」
「はい」

「はい」と言った次の瞬間から指示と別なことをしてしまう人が大人でも子供でもいる。指示している側としては「馬鹿にしているのか?」と腹が立ってしまうが、これは手抜き・油断だけが原因とも限らず、短期記憶(ワーキングメモリー:以下WMI)が弱い場合が多いので、指示側は感情的になって怒ってはいけない。

「ノートにx軸、y軸・・・とグラフを描いて」
「はい」(途中式だけで済ませようとする)
「ちょっと待てい、グラフ描けって」

WMIが弱い人は、極端な例になると黒板を見て、ノートにその板書を書き取ろうとするまでの0.5秒の間に記憶が抜けてしまうので、「あれ、何だったっけ」と再び黒板を見ることを繰り返して、結局ノートに板書が書き切れずに黒板の字が消されてしまったりする。

完璧な人間はおらず、人は多かれ少なかれ何らかの発達不安の要素をグラデーションのように抱えているが、短期記憶の弱い生徒に対しては、指示した瞬間に「はい、先生が今言ったことをもう一度復唱して」と指示する。復唱したら「はい、天井見ながら同じこと3回言って」と指示し、3回復唱が済んだら、「赤ペンで同じことをノートに書いて」と指示する。

このように、徹底的に刷り込みを意識して記憶のアウトプットを繰り返させる。これは社会人になって業務指示を徹底させる段階では『落とし込み』と呼ぶ。

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