大阪高等学校(大阪市東淀川区・共学)

【アクセス】
阪急相川駅の東改札口を出て徒歩1分。大阪成蹊女子高校と隣接している。敷地中央の土のグラウンドを囲んで口の字の形に3~4階建ての校舎が建つ。その中の新体育館は2019年度中に完成予定。屋外プールもある。

【歴史】
昭和2年(1927)日本大学大阪中学校が設置され、日本大学大阪専門学校(現在の近畿大学)内に開校。昭和19年(1944)に日本大学から独立して大阪学園となった。ということで本校は日本大学がルーツであることと、近畿大学と同根である。長らく男子校であったが、平成20年(2008)より共学化されている。今年で創立92年の歴史ある学校だ。

【コース】
◎探究コース(40名):2019年4月設置、4年生大学の指定校推薦枠が680名以上
◎文理特進コース(80名):現役国公立大合格者9名、クラブ加入率66%
◎総合進学コース(320名):大学合格者の94%が推薦・AO入試

という各コースの特徴。

【部活動】
陸上競技部はインターハイに34年連続出場、ダンス部は全国大会出場経験、和太鼓部は総勢90名にのぼる。

【夏期講座】
2019年は東北ボランティアツアー、飛鳥石造物めぐりサイクリング、大阪電通大でゲーム制作の体験など全79講座を用意して「自立するオモロイ18歳」を育てることを志向。昨年は鉄鉱石から「鉄」をつくる講座など、手と頭を動かして積極的に生徒が社会参加をするきっかけを課外講座で豊富に用意している。

【他校・大学との連携】
大高(だいこう=大阪高校の略)は中学を併設せず高校単体の学校なので、他校との交流を重視している。関西大学北陽、桃山学院などの高校、追手門学院などの大学と提携し、大学においては進学後に寮費無料、学費を軽減するなどの施策を行っている。

【自立するオモロイ18歳】
これから中国・インドなどASEAN諸国がアジア経済の主力になっていく過程で、生徒に日本国内だけでなくアジアに目を向けさせるため、マレーシアやフィリピンなどでの海外語学研修、文部科学省の「トビタテ!留学JAPAN」プログラムへの参加を奨励している。

【まとめ】
本校は今から15年ほど前に経営危機があり、当時は「行きたい学校」ではなく「行ける学校」として中学生が進学してくる「消極的選択肢の学校」であったため生徒数が減少。一時期は学校の解散まで考えたが、とにかく今いる生徒の力をつけよう・伸ばす学校にしよう、という目標で先生方は現在の文武両道の活発な学校に磨き上げてきた。

「自立するオモロイ18歳」という合言葉の通り、何か上から押さえつけられたり、生徒に小さく閉じこもらせることと正反対の、社交性豊かな「プチおとな」「プチ社会人」のようなアクティブで元気な生徒たちが集まっている学校と言えよう。

一貫して中間層の教育を推進してきた学校でもあり、高度な大学進学というよりも、今過ごしている高校生活を更に充実させる自由さと、良い意味でのノビノビさが感じられる学校である。私がこれまで大阪で見てきた高校の中でもまた異色の、明るく楽しい高校であると思う。