12/16のセミナーでは、まず下記URLのナウル共和国の話から開始。
いま日本で私たちが不自由なく生活できているのは、みなで持てる力を出し合って国を整備し、インフラを整えてきたからであって、ナウル共和国の状況と比べて日本の状況は大変有難いことであり、決して今の環境が「当たり前」のものではないことを再認識しておきたい、という内容。以前にジョージアのテレビCMで「世界は誰かの仕事で出来ている」というものがあったが、まさにこの言葉に尽きる。
そして、この日本にある多種多様なさまざまな仕事の中で、こういう仕事もあるのだよ、ということで、
この日は私の20年来の友人で、現在中部地方のある刑務所で刑務官として勤務しているI氏に10分ほど刑務官の仕事について語ってもらった。(職務上、名前と写真の掲載は控えます)
そこから本編の山野邊先生セミナーへ突入。(セミナーの詳細は別記事に掲載済)
保護者の方からいただいた感想から一部をご紹介する。
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N様
◎山野邊先生には夏に引き続き、貴重なお話を伺うことができました。大人社会で仕事をしていると、山野邊先生の仰る事の意味が本当によく分かります。私の方が実感して目頭が熱くなってしまいました。若い子供達にはまだ想像がわかないかもしれませんが、こういう事を言ってくれる大人が周りに居るのと居ないのでは違うのではないでしょうか。
M様
◎セミナーに参加させて頂きました事、有り難うございました。学生時代にこの様なお話が聞けると言うのはとても貴重であり、とても大切だなと思いながら聞かせて頂きました。私事ですが、学生時代、そして社会に出る前に聞けていたらと羨ましく思いました。有難うございました。
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最後に私から、卒塾生の話をさせてもらった。
幼いころから鉄道が好きで、電車の運転士になりたいということで都内の鉄道専門の高校に進学したのだが、高校3年の就職活動で複数の鉄道会社を受験したものの芳しい成果は得られず、結局学校推薦で金属加工の工場に就職することになった。本人はあまり乗り気ではなかったが、仕事を続けるうちに、実は鉄道の駅で掲示する看板の支柱製作に携わることになり、鉄道と関わりたいという夢が思わず実現してしまった、という話。
「無駄な経験は何ひとつない」という話は山野邊先生のお話にもあったが、
こういった一見遠回りに見えて、最終的には別の角度から希望の仕事につながっていく、という視点は就職活動時にはなかなか見えづらい。しかし、自分が本当にそれをしたいのだ、という想いを持っていると、どこかで必ずそこにつながってくる。この卒塾生の話は偶然といえば偶然だったけれども、上っ面だけでなく、そこまで具体的に仕事内容まで踏み込んで見ていくと、一つの仕事は必ず別の仕事にどこかでつながってくるし、仮に自分がしたいことの選択肢や裾野というものは意外と多岐に広がってくるのだ。
ケーキが好きだからといって、必ずしもパティシエになる必要はなく、スイーツショップに納品する箱屋さんも、各地のケーキとふれ合い続ける仕事になるかもしれないのである。そんなこんなで世の中を見渡してみると、「世界は誰かの仕事で出来ている」ことをまざまざと実感するのだ。