勉強で身につく11の力

かつての私は、勉強がどうしても苦手なタイプの生徒には「手に職をつける方向で」進路を導いていたように思う。しかし最近は、勉強が得意であろうと苦手であろうと、「頭の回転」を速くする取り組みは万人にとって必須だと考えるようになっている。

草刈機に例えよう。高速で刃が回転する草刈機は雑草がスパスパ切れる。しかし低速でしか刃が回転しない草刈機は大して雑草が刈り取れない。

頭の働きも同様だ。

高速で頭が回転する人は、新しいことを吸収(記憶→理解→好奇心の好循環)してどんどん前に進んでいくが、そうでない人は新しいことが頭の中に入っていかない。記憶と理解に時間がかかるから、まず「新しいことは受け付けない」という防衛本能が働いてしまう。しかし確固とした理由があって受け付けなかったわけではないから、時間が経つと徐々に新しいことを受け入れるようになってくる。しかし後者がそうなった時には前者ははるか先に進んでしまっている。

上記はだいぶん抽象的に書いたのだけれども、英数国理社の勉強を通して得られる力というのは本当に大きくて、ザッと挙げてみると、

◎モノを覚える(記憶力)

◎自分の頭で考える(思考力)

◎見本を正確に真似る(学習力)

◎自分で調べる(調査力)

◎目の前の取り組みに全力投球する(集中力)

◎指示に正確にしたがう(理解力)

◎課題をきちんと全うする(責任力)

◎多少の負荷にへこたれずに耐える(忍耐力)

◎当事者意識をもって行動する(責任力)

◎スピード感をもって進める(処理能力)

◎細かなミスをなくす(注意力)

となる。これらの総合力の備わった人を総じて「頭の回転の速い人」と呼ぶ。まさに社会でヒトと関わりながら仕事をして、自分で食べていくためのスキルそのものと言えよう。

神尾塾の卒塾感想には「礼儀が」「あいさつが」と書かれることが多いが、それは上っ面の話でしかなく、真相は【神尾塾が授業・宿題で生徒に課している負荷は、すべて上記の11項目に直結している】ということである。

頭の回転を速くして、「仕事のできるオトナ」になりたいではないか。