二宮尊徳を読む~その6

その5の続き。

「領⺠を忠実に守るべき身の我々は、領⺠が⾷物を断たれているように⾷を断ち、使者の帰るまで、この役所の中で当然断⾷をして待たなくてはなりません。そうすることで人々の苦しみが多少なりとも分かるでありましょう」

今回の話は、税所得者(税金を得て生活している人たち)の心得について尊徳が説いている。今の時代に全く通じる話だろう。
これは例えば塾における指導者も同様であって、生徒に前を向かせたいならば指導者自身が前を向いていないといけない、生徒に勤勉を求めるならば、指導者自身が勤勉でなければならない、と、仮に先生がボーっとしていたり、呑気に構えている目の前で生徒が真摯に勉強に向き合えるか、という話で、神尾塾では今日も始業から終業まで私は生徒の学習記録をつけたり次回の方策をメモしたり、丸付けをしたり教材を用意したりと、せわしなく動き回っている。それ自体でさえ生徒へのひとつのメッセージになってほしいと願いつつ。