高校別の大学進学状況(H.28)

声の教育社版「千葉県高校受験案内H.29」のP.480-497に高校別の大学合格者数一覧が掲載されており、そこから偏差値60未満の近隣高校のデータを抽出してみた。各校で生徒数が異なるため、生徒数に対する合格者の割合を3年間の平均で算出。私立は特進・総進などコースに分かれることが多いため、各コースの人数配分に基づいて偏差値を再計算した(進学研究会の偏差値を使用)。


SS59【県立・鎌ヶ谷】
国公立2.7%、早慶上理4.1%、GMARCH36.3%、日東駒専60.8%

SS58【私立・八千代松陰】
国公立3.0%、早慶上理6.1%、GMARCH22.9%、日東駒専38.0%

SS56【県立・松戸国際】
国公立0.5%、早慶上理2.3%、GMARCH16.5%、日東駒専29.2%

SS55【県立・津田沼】
国公立0.5%、早慶上理3.6%、GMARCH13.6%、日東駒専36.6%

SS54【私立・足立学園】(※男子校)
国公立4.0%、早慶上理11.9%、GMARCH43.6%、日東駒専54.6%

SS52【私立・千葉英和】
国公立0.6%、早慶上理3.3%、GMARCH10.2%、日東駒専21.7%

SS52【私立・二松学舎柏】
国公立0.3%、早慶上理0.9%、GMARCH6.2%、日東駒専14.6%

SS51【私立・和洋国府台女子】(※女子校)
国公立1.5%、早慶上理1.6%、GMARCH8.8%、日東駒専14.0%

SS50【県立・船橋芝山】
国公立0.6%、早慶上理0.9%、GMARCH6.0%、日東駒専17.1%

SS48【県立松戸六実】
国公立0.2%、早慶上理0.2%、GMARCH1.7%、日東駒専16.4%

SS48【県立船橋啓明】
国公立0.1%、早慶上理0.4%、GMARCH2.2%、日東駒専13.4%

SS46【県立柏陵】
国公立0%、早慶上理0.2%、GMARCH0.8%、日東駒専4.3%

SS44【私立・秀明八千代】
国公立0.8%、早慶上理2.1%、GMARCH3.7%、日東駒専6.2%

SS41【県立船橋二和】
国公立0%、早慶上理0.2%、GMARCH0%、日東駒専0.5%

◎話題その1「鎌ヶ谷高校と八千代松陰の比較」
鎌ヶ谷高校を志願する生徒は、八千代松陰を併願することが多い。八千代松陰は併願推薦が利用できる私立高校の中では最高ランクに位置するが、9教科の内申で審査されるために主要5教科が苦手でも、実技教科がやたらと得意という生徒も入学しやすい。そのため、鎌ヶ谷高校と比べるとGMARCH以降のおっとりさが目立つ。国公立・早慶上理で八千代松陰が鎌ヶ谷を上回っているのは、SS63のIGSコース(2クラス)のためだろう。

◎話題その2「津田沼高校と足立学園の比較」
津田沼高校を志望する生徒は、足立学園文理科を併願するパターンがある。この場合、足立学園は併願推薦で出願できるため、5教科の内申さえ満たせば、津田沼高校よりは入試のハードルが下がる。しかし、結果として出口の力が強いのは足立学園。県立は自分がやる気になれば好結果をもたらすが、人からお尻を叩いてもらわないと行動できない生徒は宙ぶらりんのまま3年間が過ぎていく。これはどの公立高校でも同じ。その意味で、津田沼に落ちて足立学園に合格して結果的に良かったといえるケースも起こり得る。

◎話題その3「足立学園と千葉英和と二松学舎柏」
各校ともに学力別のコース編成のため、コースごとに内申基準は異なるが、概ね東京の学校の方が進学に関しては強い。その点千葉はのんびりしている学校が多い。二松学舎柏のように内部改革を進めている学校は合格実績の伸び率が高いが、勉強についていけない生徒が出やすくなることも危惧しておこう。岩倉、叡明(旧小松原)、日本橋女学館のように、勉強の苦手な子の受け皿だった私立の下位校はこの数年で急激な進学校化が進み、色々な意味で近寄りづらい高校になってしまった。

◎話題その4「中学受験を考える」
仮に、高校受験で松戸六実・船橋啓明といった高校への進学が見込まれる場合、それならばちょっと背伸びをして小学校の段階で中学受験をし、八千代松陰や和洋国府台女子の12月専願入試を受けてしまうのは、考え方として大変お得な話だ。専願入試であれば小学校の教科書プラスα程度の勉強で受験はクリアしやすくなる。ちょっとの背伸びでエスカレーターに乗せてしまうことは子供への甘やかしではなく、家庭自身が将来のビジョンをどう考えるかという点に尽きる。それを踏まえて上記の表をどう見るか。

◎話題その5「松戸六実・船橋啓明は大学進学ギリギリのライン」
進研偏差値で50という数字が、日東駒専以上の大学進学が出来るか否かの境界線と言ってよい。何も大学進学することが偉いのではない。そういう前向きなモチベーションのある生徒たちが学校に集まっているか否か、という視点だ。

◎話題その6「柏陵ラインで勉強しなくなる」
柏陵から法政大学に進んだ元塾生の話だが、高校時代何が大変だったかと問うたところ、「定期テストの前に校内で勉強しているのがキツかった」と。休み時間に勉強をしていると、「あいつ何勉強してんだよ」という空気が肌を刺し、校内で上位を維持するための精神力が最も削がれたと。定期試験も教科書の基本問題レベルであり、勉強よりは部活動が主体となる。

◎話題その7「船橋二和か、秀明八千代か」
船橋二和と秀明八千代を天びんに掛けた時、授業料の問題をクリアするならば最初から秀明八千代に、という考えも有り得る。船橋二和高校から大学となると千葉工大に例年2ケタの人数が進んでいるが、それも学内では「あいつ、すごいな」という扱いをされる。船橋二和からSS3ポイント下がって鎌ヶ谷西があるが、この段階で生徒は授業中にスマホをいじっているが先生は注意しない(女子生徒は足を椅子の上にあげて太ももを露出させている、男子生徒は寝ている)光景が私の見学した際に各教室で見られたため、全てが全てそういう生徒というわけではないが、こういった環境を避けたい生徒は東京学館船橋など規律の整った私立高校に退避する傾向があるように思える。


以上は私の主観も入っているので、同業の他の先生が見たら「何だこれ?」と思われるかもしれないが、本情報はあくまで各学校の状況を示す断片に過ぎない。

この記事を書いた人

kamiojuku