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「店員)いらっしゃいませ、デニーズへようこそ」「客)・・・」「店員)お一人さまですか」「客)(うなずく)」「店員)こちらのお席へどうぞ」「客)・・・」
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メニューを注文するまで、客としてはほとんど無言でいることが出来る。そういう「無言」の習慣が日常茶飯事になってくると、学習塾でもこういうことが起きる。
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「生徒)こんばんは」「塾)はい、こんばんは。席こっちね」「生徒)・・・」
「塾)じゃあ、次このプリントの間違いを直しておこうか」「生徒)・・・」
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塾内でも、生徒は「こんばんは」と「さようなら」以外はほとんど無言を貫くことが出来るのだ。
今年の鎌ヶ谷中の中3保護者会資料を見させてもらった。今年の学年目標の一つに「すみません、が言える学年を目指す」のようなことが書いてあった。な、なんと低レベルな…と私は驚いてしまった。「すみません」が容易に言えない世の中になってしまったのか。「はい」と言えない生徒が増えているのも必然の流れだろう。
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「生徒)こんばんは」「塾)はい、こんばんは。席こっちね」「生徒)はい」
「塾)じゃあ、次このプリントの間違いを直しておこうか」「生徒)はい」
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「はい」と言う返事が当たり前でなくなりつつある時代に、生徒に「はい」を言わせることは簡単でない。ただし、随時きちんと「はい」が言える生徒の方が印象がよく、好感を持たれるのはこれから未来になっても同じだろう。逆に「はい」が言えない人間は印象が悪く、「相手にされる」か「されない」かで言ったら「相手にされない(そんな程度の奴は相手にしたくない)」部類に入れられることも間違いないだろう。