自発的に調べよう

28日(木曜日)、柏の葉にて模試会社の講演会。

まず、県立高校入試の変更点について。
【市立船橋】がこれまでの商業科・体育科だけでなく普通科も1-4学区(鎌ヶ谷・船橋・白井)から受験出来るようになった。これは大きい。鎌ヶ谷から受験する生徒も増えるだろう。

これで、市立習志野(普通科・商業科)、市立船橋(普通科・商業科・体育科)、市立柏(普通科・スポーツ科学科)が鎌ヶ谷・船橋・白井から受験出来るようになる。例外は市立松戸(普通科)で、松戸市内在住者しか受験出来ない。市立松戸(国際人文科)は県内全域から可能。

さて、ここからが本題。
朝日学生新聞社の代表取締役・脇阪嘉明さんのお話が素晴らしかったので、紹介する。

◎2020年・大学入試改革について
「水泳型(一本勝負=一回入試)」から「柔道型(ポイント制=複数回入試)」に移行させるのが改革の本来の目的。しかし、日程面での問題もあり実施が尻すぼみになっている情勢。

記述式問題の導入は、採点が容易でない。白紙の答案は一発で不合格に出来るが、自身が新聞社の採用試験に携わった経験から言うと、審査側は『変わった文章を書く人間』を残そうとする傾向があるので、実際に変わった人間が残りやすいことになる。

これらは、これまでの大学入試とは真逆の流れとなる。

◎人手が要らなくなる
自身は日航機墜落事故で現場取材をした。御巣鷹の尾根に登って、写真のフィルムを持って下山した。しかし、先般の熊本地震でもドローンで空中撮影できるものはドローンに任せて、新聞記者が不要になりつつある。『人手が確実に要らなくなりつつある』のだ。

◎自分で調べているか?
2020東京オリンピックの新エンブレムが発表されたとき、自分で「市松模様」について調べた人はどれだけいるだろうか。これからは自発的に調べる能力のない人間は手遅れになる(ビジネスで使えない)。

◎思考力とは
「基礎的知識(変わらない定義や考え方)」+「基礎的情報(常に移り変わる最新の情報」=思考力(インテリジェンス)

『自分で調べる習慣をつけること』が極めて重要。

◎ベータ読みの訓練
外山滋比古による「ベータ読みの訓練」。「アルファ読み」は決まった単語・文章で構成されたものを読む、従来の読書法。「ベータ読み」は自分が知らないことを読む、これからの読書法。

◎洗足学園の取り組み
文系・理系の枠組みは終わった。枠を超えて『自分で考える』人間にしていかなければならない。そのためにも数学・理科が苦手だと理系教科から脱落する時期を出来るだけ遅らせなければならない(選択肢を狭めさせない)。

◎小学校でプログラミングが始まった
将来の自分を生かすためにプログラミングを学ぶ。この分野で食べていける。

◎日本語を学ぶアジアの学生が急増
世界で400万人が日本語を使っている。アジアの学生が英語を土台として、更に日本語を学び始めている。こういった猛烈な彼らに日本人の学生が互角に戦えるだろうか?

◎AI化が進む
人工知能(AI)化がものすごいスピードで各分野で進んでいる。(更に人手が要らなくなる。何で自分が食べていくか、生き残っていくか。)

◎日本人のよさ
日本人にはものづくりの能力がある。ものづくりとAIを組み合わせることが日本が生き残る上で最も強くなる時が来るはず。とにかく、まずは『自分で調べる力』をつけよう。