県立高校入試の定員配分

昨年までは普通科が「前期60%・後期40%」、専門学科が「前期80%・後期20%」となっていたが、平成28年度入試の検査内容が先週発表され、普通科が「前期60%・後期40%」の配分は変わらないものの、専門学科が「前期100%・後期0%」となり、専門学科は事実上の入試一本化となっている。市川工業も前期100%となった。

鎌ヶ谷近隣での例外は、「松戸国際・国際教養科」「県立松戸・芸術科」「市立習志野・商業科」が前期80%・後期20%で昨年と変わらないが、これぐらいだ。

よって、『普通科は前期60%・後期40%』『専門学科は前期100%』これだけを認識しておこう。

地域連携アクティブスクールの船橋古和釜と流山北は前期100%への拡大(昨年は前期80%)が懸念されたが、昨年と同様の「前期80%・後期20%」で実施されることになった。

ここまでが押さえておくべきポイント。

さて、専門学科を狙う生徒にとって来年度入試は前期の倍率が多少緩和されるだろう。しかし、前期しか受験チャンスがないので、私立併願または普通科での後期受験をしっかり準備しておかねばならない。

専門学科の前期枠が拡大することは普通科の前期倍率にも影響を与える。元々前期は模試でS判定・A判定が出ている生徒、つまりその学校に対して充分な学力を有していなければ合格出来なかった。その分後期は同じ高校でもB判定・C判定まで出ていれば合格は可能で、前期は駄目でも後期なら何とかなる、という状態が続いていた。今回、後期定員が縮小されることで、単純に考えて後期は狭き門となる。私立併願を組まずに県立一本を志望する生徒にとっては何としても前期合格が必要で、後期受験は精神的にも相当追い込まれる。

今回の枠組みのままで入試制度が継続されるのか、それともこれを契機に全校前期100%となって入試制度が一本化されるのか。注目していきたい。

いずれにしても、「前期入試は各校が定める基準にもとづく入試」「後期入試は千葉県統一基準で実施される入試」である。前期を受験する場合は、その高校が公表する選抜・評価方法をよく確認し、内申や学力点の扱いなど、その高校の特性に従った対策が必要である。