県立高校入試に関するメモ

=県立高校・学校改革推進プランより=
◎総合学科
小金高校。普通科を改編して総合学科を設置する。この総合学科は普通科+職業学科のミックスしたものだが、あくまで進学重視。幅広い選択科目を用意する。

◎地域連携アクティブスクール
流山北・船橋古和釜高校。東京都でいう「エンカレッジスクール」で普通高校と特別支援学校の中間の位置づけ。「学び直し」を最大のキーワードとし、義務教育段階の学力を身につける。大学進学はあまりイメージしておらず、専門学校または就職を目指す。中学校で勉強の出来なかった生徒、コミュニケーションの苦手な生徒に向いている。コミュニケーション能力を身につけるトレーニングや実践的な就業体験を取り入れる。一期選抜枠は定員の80%で、学力検査は国語・数学・英語の3教科。

◎進学重点指導校
県立船橋高校・県立柏高校。「重点」とは教職員の配置に力を入れるという意味。

◎自己啓発指導重点校
船橋法典高校。アクティブスクールに近い。上記と同じく「重点」とは教職員の配置に力を入れるという意味。

◎三部制の定時制
松戸南高校。午前・午後・夜間の三部。1日4コマの授業を受けて4年間かけて卒業。ただし授業の取り方によっては3年間での卒業も可能。尚、定時制はかつては「勤労学生」のイメージがあったが、今ではその印象は崩れている。現在は1日学校に行くのが厳しい生徒または不登校だった生徒。昨年夜間部の倍率が初めて1倍を超えた。人気が高い。

=県立高校・入学者選抜について=
入試改善協議会では前期・後期一本化の意見が大きい。しかし、保護者アンケートでは前期・後期の分割維持を求める声が圧倒的に多い。したがって、少なくとも平成28年までは県立高校入試が一本化されることはない。

ただし、平成28年度入試より専門学科および総合学科の前期選抜の選抜枠が引き上げられるため、これらの学科については事実上の一本化がなされると言ってよい。

=東葛地域の生徒数について=
千葉県全体では生徒数が減少しているが、東葛地域を含む都市部では逆に増えている。これらの地域では平成28年がピークとなる見込み。増えた生徒数のうちの約7割を公立高校が受け入れる。

鎌ヶ谷高校(1971年創立)などの人気校は1学年8クラスとして校舎設計されている。その後1980年代の生徒急増期に作られた学校は1学年10クラス設計となっている。したがって、鎌高レベルの高校は人数枠を増やすことが出来ず、倍率は必然的に高くなる。

=県立高校入試について=
前期選抜第2日の検査はかつての特色化選抜の理念を継承しているが、独自問題を実施することはほとんどなくなった。

偏差値50以上の高校は第2日目に面接・作文の検査を行っているが、この検査では得点化しても50点も差がつかないため、せいぜい学力検査においてボーダーライン上にいる生徒を判定する資料になる程度である。つまり、このタイプの学校は、第1日目の学力検査と中学校の成績でほぼ決まると言ってよい。

偏差値50未満の学校は第2日目に適性検査・自己表現を行うことが多い。これらの学校では第2日目の検査で大逆転を起こせる可能性がある。したがって、第1日目の学力検査や中学校の成績と釣り合わずに合格が出てしまう場合も出てくる。尚、適性検査は自己表現とほぼ同じであり、検査の中身は部活動に関連している。

後期選抜に関しては、どの学校でも学力検査と中学校の成績で決まる。

余談
公立の上位校を不合格になった生徒は、ランクを下げて別の公立高校を受験するよりも、併願の私立高校へ進学しやすい傾向が出ている。