全学年全生徒、共通して大切なことは何かといえば、「手を抜かないでコツコツやる」ことと「裏切らない」ことの2点に尽きる。
手を抜かないということは、計算問題をじっくり途中式を書いて解くとか、漢字の書き取りを空欄にしないで辞書で調べるとか、歴史の用語が分からなければ参考書を調べるとか、コツコツと自分に出来る最大限の努力を対象の教材に傾けなさい、ということなのだ。
また、これが出来るか出来ないかが今後を占う上での重大な試金石となる。これが出来ない子は、やっぱり上手くいかない。絶対に上手くいかない。成功するか失敗するかのどちらかで言えば、必ず「失敗する」。
「裏切らない」というのは、数週間前に塾通信に書いた大変悪質な家庭の事例のようなことを言っているのではなく、例えば授業のペースが一定以上に乗ってきた段階で、ある時大切な課題を終了させなくて信用を落とす、そういったアップダウンを繰り返してさらに信用を落としてしまうとか、指導する側のモチベーションを失わせる行為のことを指す。
人間なのだから細かい精神の浮き沈みがあるのは仕方がない。そういうことではなく、ちょっとした失敗とか過失をしてしまった後に開き直ってしまうとか、大きな空白を作ってしまうことによって、せっかく出来上がりつつあったペースを自ら壊してしまい、授業計画がズタズタになってしまう場合など。
このように、指導者側が若干前のめりの姿勢になったところで見事に肩透かしを食らわせる子というのも居り、これは本当に最も勘弁してもらいたいことなのだ。
私は「淡々とやる」という、この「淡々と」という言葉が気に入っているのだが、何事も一喜一憂に左右されずに淡々と取り組むことが大切で、その取り組みの先にこそ未来が繋がっているということを私は断言したいのである。