原風景

私が子供の頃は、大晦日のテレビは夜11時45分になると「ゆく年くる年」という各局同時放送の番組になって、TBSも日テレもフジテレビも全ての民放のチャンネルで同じ番組を放送していた。コンビニもまだ無く、正月はどの店も閉まっており、初売りといってもせいぜい4日くらいからだったのではないかと思う。それでこそ保存食としての「おせち料理」が意味を持っていたし、年末に行う正月の準備は本当に慌しかったのである。今ではテレビ番組もバラバラ、初売りも早くて元日、またはほとんどが2日ということで、「正月特有の空気」というものが当時と比べると大分薄れたように思う。

上記の光景が私にとっての原風景となるわけだが、原風景はそれぞれの世代にとって当然異なるだろう。今の小・中学生にとって原風景となるような体験はあるのか?また、どのようなものが彼らの原風景として脳内に刻み込まれていくのか、興味深いものがある。