社会人に限らず、近年は中高生でもPowerPointやCanvaなどでプレゼンテーションを作成する場面が出てくる。簡潔で分かりやすいことがプレゼンテーションの要諦だが、数学の記述式の答案づくりはプレゼンテーション作成に通じる。
つまり、作成した自分だけにしか分からない仕上がりであれば自己満足に過ぎず、読んだ相手にスッと浸透する内容になって初めて秀逸な仕上がりといえる。
私の永遠の師匠、今はなき研数学館の数学科・木佐貫肇先生は全ての言葉を板書に書き出す先生だった。他の先生によってはポイントだけ板書して、あとは口頭で発言されたものを自分でノートに書き込みなさいと指示するタイプの先生も多い。
ところが木佐貫先生は喋る言葉も全て黒板に書き出す。だから黒板に書くスピードも消すスピードも猛烈に速い。その結果、木佐貫先生の授業ノートはページ数が膨大になるが、大切なことは全て文字に起こしてあるので、あとで読み返した時に、何をどうしたら良いかが明解に分かるようになっている。
PowerPointなどのプレゼンテーションでも全て文字にする必要はないが、ある程度必要なことは網羅され、聴者が後で振り返って復習できる画面になっていることが好ましい。
そんなこんなで、答案づくりもプレゼンテーションづくりに通じているのである。
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