個に特化する

学校での授業がチンプンカンプンなのに、塾に来て、ものの数十分で中3の因数分解や中2の連立方程式が解けるようになっている生徒が多い。いったいどうしたことか、と思う。学校の授業も大切にし、一つひとつの時間を着実に習得しながら過ごしていけば、午前中は勉強、午後は部活、夜間は趣味や余暇など、充実した学生生活が送れると思うのだが。これは理想でしかないのだろうか。

この10年ほど、ますます集団授業が崩壊していると感じるのは、一人ひとりに当事者意識が欠如しているからだと思う。集団で授業を聞いていても、どこか他人事なんだろう。「僕(私)じゃないですよ?」的な感覚があるから、学校の授業はスルーして、塾に来て初めて聞いたような顔をして、学校で既に習った項目を学習するのだと思う。実にもったいない。

もちろん、そうではない諸事情を抱えた生徒もいるから、全員が一概に上記だとは言えないが、おおよその流れはこうだと思っている。

しかし、それでも塾に足を運んでくれ、それなりのモチベーションを持って授業を受けに来てくれていることは最大の救いである。ならばもっと個に特化して、一人ひとりにクローズアップして、着実に学力をつけさせる方法。これを拡充していくしかないのだろう。