学習内容が正しいかどうか、現状を疑え

骨太な塾用教材で定評のある京都の都麦出版。
その代表・鳥居先生が発行されている『つむぎNEWS』の2月7日号。コラムのテーマは「学力を飛躍的に伸ばす指導法」について。

ポイントとして、鳥居先生は「決して学校の補習的なことは行わず、塾独自の方針を貫き通す」と挙げておられる。

「学校の補習をすると保護者が安心する」「塾が学校の補習をするのは当たり前」といった風潮を突破して自らの方針で踏ん張ることが、これからの少子化の難局を乗り切る切り札になる、と。

私は大賛成。学習指導要領に縛られない学習塾の真価はここにある。
大切なのはお釈迦様の「人を見て法を説け」なので、学校の補習が必要な生徒はそうすればよい。学校の補習が悪なのではなく、生徒によってケース・バイ・ケースで判断することが大切だ。

問題なのは、中途半端に学校の進度に引きずられて、塾で場当たり的処置を繰り返して、その生徒が抱える根本的な課題を解決できないことである。

例えば生徒が持ってくる質問。学校で分からなかった問題を生徒が塾に持って来て質問し、それに対して塾の先生が対応することは「善」である。

しかし、「善」だからといって「正しい」とは限らない。明らかにその生徒のレベルに相応しくない質問に時間を掛けたところで、その生徒が反復練習をして同じ問題または類題を自力で解けるようにならなければ意味が無い。その最終地点を見失ってはならないのだ。

本当に生徒に力をつけるためには、近視眼的に学校の進度に囚われるのではなく、その生徒が自力で解けるようにするための環境整備に全力を尽くすべきだ。

このように見れば、先の鳥居先生のおっしゃる意味も理解できるだろう。今取り組んでいる学習内容が、一人ひとりのその生徒にとって正しいかどうか、常に現状を疑わなければならないのである。

当塾についての詳細な情報はこちらをご覧ください。