中3のK君の作文が多くの生徒にとっての学びになるので、引用させてもらう。
—(ここから)
緊急時に備えて、食料品を備蓄している人はしてない人に比べて多いけど、備蓄品を保管する場所がない、手間がかかるなどの理由で備蓄していない人も約四十パーセントいることが分かる。
日本は災害大国なので、食料品を備蓄しておいたほうがいざという時に役に立つのでめんどうくさがらずに準備しておいたほうが良いと思いました。
—(ここまで)
200字作文で、内容は特に問題ない。
細かな表現を修正すれば完成度が一気に高まるタイプである。
<指摘>
(1)「話し言葉」と「書き言葉」を区別せよ
1段落目「してない」は話し言葉なので、書き言葉の「していない」に修正。
(2)大人っぽい言い回しで
「多いけど」は幼いので、「多いが」に変更。読書経験の多寡がこういう場面で出てしまう。
(3)句読点のバランス
1段落目は「、」の読点(とうてん)が3か所、2段落目は「、」の読点が1か所。
バランスが悪いので、2段落目に「役に立つので、めんどう」のように読点を増やす。
尚、句読点(くとうてん)のうち、句点が「。」読点が「、」
句点は2呼吸、読点は1呼吸を置く。これは講談師が張り扇で机(釈台)を2回または1回、叩くリズムである。
(4)「だ・である調」に統一せよ
1段落目の結びが「分かる。」、2段落目の結びが「思いました。」
「ですます調」なら「ですます調」で統一する。ただし「ですます調」は文字数がかさばり、内容が薄くなりやすい。
「だ・である調」の方が、少ない文字数で内容が充実する。
(5)200文字を使い切れ
原稿用紙では1段落目、2段落目ともに最終行が半分以上空欄になっている。
これは手抜きと勘違いされることもあるので、練習を重ねると行の8割を埋めることが出来るようになる。
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