模試受験と教材練習は双璧

2018年度(第9期)の生徒学力の伸びの考察は3月に入ってからすることになるが、
少なくとも今年度の中3生において現時点で検証できることとしては、

「模試の多頻度受験」と「通常教材の練習」が双璧だった点だ。

模試に関しては、
最新の模試をリアルタイムで随時受験していくことと、過去の模試を徹底的に練習することだ。徹底的に練習するというのは、分からない所を細かく徹底的に調べて、不明な余地を残さないということ。また模試については一度練習をするとその答えが何となく頭に入ってしまうので、むしろ新しい模試回にどんどん着手して、徹底的に解く行為を数多く重ねることだ。

これで得られることは、一定の出題パターンが身につき、「関数で面積の問題=等積変形」のように、こう球が飛んで来たらこう返す、といった定石と、その定石に対する引き出しの瞬発力を鍛えられること。

1月Sもぎのグラフの原因はすべて以上で説明できるだろう。

しかし、一方で
今回の千葉県立高校前期選抜の問題のように、「対立形質」「地球型惑星」「BRICS」を答えさせるような意表を突く問題が必ず毎年出題される。それは、高校入試の試験範囲が中学校1年から3年までの教科書全範囲であり、コラムも含めて教科書すべてに書かれていることが出題範囲となるから、入試問題を作成している先生としては「どこかに穴がないかな」と、これまで取り上げてこなかった部分から問題を作成するためだ。

ということは、模試の勉強だけでは不十分で、ここに通常の教科の勉強が非常に大切だということが明らかに見えてくる。つまり、今年中3生に配布したベストセラー教材「新中学問題集」のような総合型かつ全範囲を網羅している、一見退屈そうに見える教材をどこまで細かく着手し、自分のものにしていったか、が模試の練習だけで掬い取れない細かい穴を埋めてくれることに気づくのだ。

こうして見ると「模試の受験」と「教材の練習」が受験勉強にとって双璧だということが理解できると思う。次年度以降に中3を迎える生徒はこのことを知っておいて欲しい。