明浄学院高等学校(阿倍野区・女子校)

【アクセス】
大阪メトロ谷町線の文の里駅から徒歩2分、JR阪和線の美章園駅から徒歩6分と、利便性の高い立地。

【名物の吹奏楽部】
100名を超す生徒が在籍する吹奏楽部。コンサート・マーチングともに全国レベルで各種の大会に出場。テレビ・ラジオ等のメディアにも多数出演する。

【2022年、普通科の新たなコース再編】
◎進学アドバンスコース(1クラス)
1クラス15~20名の少人数制で大学進学を目指す。1年次は看護メディカルコースと混合、2年次に文系・理系に分かれる。

映像型予備校の駿台サテネットが校内で受講でき、費用は「1科目3,500円×講座数」で生徒負担はテキスト代のみ。生徒任せではなく、本校の教員が生徒のサテネット進捗を逐一把握する。進路指導室は自習室も兼ね、夜8時まで利用可能でコピー機も使い放題。職員室に近く、生徒はいつでも先生に質問可能。

◎看護メディカルコース(1クラス)
看護師・理学療法士・作業療法士・臨床工学技士の医療進学を目指す。「看護科」ではないため、高校段階での資格取得ではなく、医療系に進むための準備という位置づけ。病院見学も随時実施し、さまざまな医療職に触れながら「体験→レポート作成→発表」のサイクルを通して、生徒の進路模索を応援する。

◎総合キャリアコース(3クラス)
さまざまな体験から将来の適性を見つけるコースで、2年次から5つの専攻に分かれる。
 +総合進学
 +幼児教育
 +ファッション・メイクアップ
 +クッキング
 +ITビジネス

専門学校・企業と提携した授業を行い、例えばクッキング専攻では「子ども食堂」の運営を通じて社会との関わりを実感する。進路は学校推薦型選抜(旧・指定校推薦)、総合型選抜(旧・AO入試)を想定。

【明浄学院の歴史】
大正10年(1921)日蓮宗系の学校として明浄高等女学校が創立。昭和6年(1931)宗派から独立し、宗教性を持たない学校になる。戦後、明浄学院に改称。

明浄学院の建学の精神は「明(あか)く、浄(きよ)く、直(なお)く」だが、ちょっと余談を書いてみると、「明浄正直(めいじょうせいちょく)」というのは神道の言葉であり、現在神社本庁が定める神職の資格も「浄階>明階>正階>直階」の4段階とされている。日蓮宗といえば法華経(妙法蓮華経:みょうほうれんげきょうの略)だが、歴史的に法華神道というのもあるので、「明浄」が採用されたのだろうか(?)

さて。沿革に戻る。
昭和60年(1985)大阪明浄女子短期大学を設置(平成21年に廃止)。平成12年(2000)大阪明浄大学を設置(現在の大阪観光大学)。

令和2年(2020)学校法人明浄学院が大阪地裁に民事再生法の適用を申請して倒産。

と、いうことで全国ニュースにもなった
いわゆる「明浄学院事件」については下記が詳しい。

学校法人明浄学院の運営する2つの学校(大阪観光大学・明浄学院高校)は令和4年(2022)から以下に分割される。

◎大阪観光大学→学校法人明浄学院が設置
◎明浄学院高校→学校法人藍野大学が設置

今年はちょうど創立100周年、卒業生4万人をこえる明浄学院高等学校の今後はどうなるのか。

令和2年(2020)8月 学校法人藍野大学による明浄学院高校の支援決定
令和4年(2022)4月 明浄学院高校の設置者が学校法人藍野大学へ変更

令和6年(2024)4月 文の里で明浄学院高校の新校舎建設(一部共学化?)
令和7年(2025) 藍野高校(共学)・藍野大学短期大学部の文の里移転(?)

藍野高校・短大の移転は認可前の段階であくまで構想に過ぎないが、文の里にある明浄学院高校の救済を契機に、学校法人藍野大学として都市部(文の里)進出による大学の発展をなし遂げたい思惑が見て取れるがどうだろうか。

【藍野(あいの)大学とは】
◎藍野大学(茨木市)
昭和40年(1965)に開院した藍野病院を母体として平成16年(2004)に開学。看護学科、理学療法学科、作業療法学科、臨床工学科を擁する。

◎藍野大学短期大学部(茨木市・富田林市)
看護学科

◎びわこリハビリテーション専門職大学(滋賀県東近江市)
理学療法士学科、作業療法学科

◎藍野高校(茨木市)
大阪府唯一の准看護師を養成する高校(衛生看護科・共学)。国家資格である正看護師は高校卒業後に藍野の系列校で2年以上学ぶことで受験資格を得られる。生徒の中には家庭の経済的な事情を抱えた者もおり、「准看護師の資格を取得してまずは独り立ちしたい」という目的のはっきりした生徒が集まっている。

【これからの明浄学院高校】
先述したが、令和4年(2022)から明浄学院に「看護メディカルコース」が設置される。これは、将来的に藍野高校+藍野短大が文の里に移転したのちに、高校3年(准看)+短大2年(正看)の計5年間の看護師養成課程を文の里で開設する構想に沿っている。

この日の説明会では学校法人藍野大学、明浄学院高校、双方の関係者が登壇し、

学校法人藍野大学側「渡邊校長先生が…」
渡邊校長(明浄学院)「藍野大学さんが…」

と、お互いが敬語で呼び合う状況。まだまだ両者に壁がある様子だったが、明浄学院高校が学校法人藍野大学に組み込まれる来年以降は、またその様子も変わってくるのかもしれない。

しかし、それにしても近年のネガティブな話題のイメージを払拭し、「何が何でも生徒を集めたい」という現場の緊迫感はすさまじいものがある。各種の奨学金制度も大盤振る舞いとも思える内容で、大半の受験生が何らかの制度の対象となるはずである。

学校法人藍野大学の思惑の中で、明浄学院高校がどのような道を歩んでいくのか。更なる激動が続くことは間違いないだろう。

(2021年9月13日)

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