考えることが苦手

当塾では赤ペンで間違い直しをした後に、青ペンで「なぜ間違えたのか」自分なりの注意事項を記入させることが多い。

考えることが苦手な生徒の場合、選択問題で記号を間違えると「ア」を「イ」と赤ペンで書き直して、横に青ペンで「アではなかったから」と書く。勉強面が厳しい生徒はこの手の思考パターンが多く、「イでないからウ」、「ウでないからエ」と、そこに「なぜ?」「どうして?」が介在しない。

「2択問題でアでなければイ、そんなの当たり前だろ。何でアでいけないのか、その理由を考えろ」といった基本的な指摘を繰り返すことになる。

日頃「なぜ?」を考える習慣はとても大切で、分からなければすぐに調べることも大切である。今はインターネットですぐに調べることが出来るので、私自身も分からないことが出たらすぐに調べる習慣を自分に課している。というより、分からないまま過ごす方が気分が悪い、というメンタルになっている。

例えば地下鉄で本町から天王寺に行く場合、
今日は中央線で谷町四丁目に出てから谷町線に乗ろう。帰りは御堂筋線一本で行こう。明日はなんばで千日前線に乗り換えて谷町九丁目から谷町線に乗ろう。はたまた四つ橋線で大国町に出て御堂筋線に乗り換えよう。

という風に、日ごろの生活に変化をつける習慣も考える訓練の一つになる。親子であれば、親が最適解を示すのではなくて、子供に「どうする?」と考えさせることが大事だ。

修学旅行に行った生徒に、「新幹線の色は何色だった?」と問うて「青色」と答えられない生徒は、周囲のものをきちんと見る観察眼と好奇心が薄く、そういった生徒の学力は低いことが多い。つまり世界観が狭いため、教科書で扱う学習内容も他人事になってしまうのだ。