学校の空気を引きずってくる生徒

千葉にいた時、旧・神尾塾が引き受ける形でとある塾を吸収合併することになった。規模的には先方の方が大きかったが、吸収した先の生徒にあまりよい思い出がなく、合併初日、教室に来て私の目の前を挨拶もせず素通りする者、無言で入室し「はあーっ」と大きなため息をついて荷物をドサッと床に放り投げて椅子にふんぞり返って座っていた女子生徒。

そんな脇で旧・神尾塾の生徒は「失礼します!」と言いながら入室してスマートに授業を開始するわけで。
会社の合併は困難が大きいといわれるが、学習塾も異なる文化の生徒が合流することは非常に難しいものだと、この時学んだ。

ここからが本題だが、
生徒の様子を見ていると、今日学校でどういった雰囲気で過ごしていたのかが伝わることがある。悪く言えばダラッとした空気を引きずってくることがあるのだ。塾に来て30分くらい過ごしているといつもの塾生モードに戻っていくのだが、学校・塾に関わらず生徒の顔色を窺っているだけで緩んでいる教育機関は少なくない、と思うことは多い。

※吸収合併で引き継いだ生徒のなかの、例外中の例外。H・F君。