四條畷学園中・高(大東市・共学)

JR京橋駅から学研都市線で12分。四条畷駅の目の前にあるのが四條畷(しじょうなわて)学園。
地図で確認すると、中学校は四條畷市で、幼稚園・小学校・高校・短大が大東市に立地している。しかも市名は四條畷市だが、駅名は略字の四条畷駅というのがややこしい。

【中学校】
◎3年英数発展コース(35名)・3年英数コース(105名)
→私立中学から公立高校または私立高校を目指すという他校ではあまり見られないコース。北野・天王寺・大手前といった大阪府立高校の文理学科に年20名程度合格。全体として公立高校30%、他私立高校50%、四條畷学園高校20%といった進学率。
◎6年一貫コース(35名)
→1年間の研究論文があり、現役で阪大3、同志社3、関学1、近大6などの大学合格。

【高校】
◎特進文理コース
◎発展キャリアコース
→教え合いのアクティブラーニング、ChromebookによるICT、探究。
◎総合キャリアコース
→総合(女子のみ)、吹奏楽、情報に分かれる。
◎保育コース(女子のみ)
→系列の短大保育学科と連携。

【部活動】
生徒の約90%が何らかの部活動に加入している。25mプールは授業でも使用されるが、水泳部はインターハイ優勝の実力。ダンス部は関東にいた私でさえ知っていたくらいの実力校で全国レベル。吹奏楽部はマーチングを得意としており、こちらもさいたまスーパーアリーナの大会に出場するなど全国トップレベルで、毎月のように大会、各地での演奏活動がさかん。

【表現力の豊かさ】
先日書いた清風学園が仮に「NHKラジオ深夜便」のような学校だとすれば、本校はその対極にある「AKB劇場」または「YouTuber」のような学校かもしれない。説明会では在校生が次々に登場して学校の魅力をプレゼンテーションしていくのだが、原稿を一切見ることもなく、笑顔でハキハキとした大声で来場者に向かって身振り手振りで語り掛けていく姿は、上から押し付けられた風でもなく、「自主性」「行動力」「積極性」という言葉が似合うようにイキイキとして(まるで芸能人のように)最も今風である。

相川の大阪高校で見た生徒たちの「プチおとな」感を軽く超えているかもしれない。企業を巻き込んだプロジェクト授業にて日本政策金融公庫の高校生ビジネスプランコンテストで全国2位を本校は獲得しているが、大正15年(1926)に牧田宗太郎・牧田環兄弟によって高等女学校として設立された当時の理念『実践躬行(きゅうこう)=知識を身につけるだけでなく、実際に行うこと』が今なお最新の形で息づいているのかもしれない。

基礎学力を身につけながら、社会性、コミュニケーション力を最大限に伸ばしていこうとする本校のあり方は、それはそれで私学にとって一つの答えだとは思う。