目の前の生徒がこれから伸びていくか、それとも伸び悩むか、の見極めポイントがある。それは毎回の宿題を見ていると大体分かる。
毎回の宿題を一問一問きちんと丁寧にこなしている生徒は確実に伸びる。「一問でも多く正解するように」いや、「一問でもミスをしないように」慎重に気をつけながら、また分からない問題があれば教材を調べたり、自分なりの手を尽くしている。
それに対して伸び悩む可能性の高い生徒は、宿題がやっつけ仕事になっている。特に問題文をよく読まずに、何となくの処理で宿題を早く終わらせることが最優先になっている。この場合ミスも多く、「ミスを繰り返す習慣」という悪循環のループの中に自分自身でどっぷり浸かり込んでしまっているから、成長しにくい傾向にある。
これは本当に社会人になってからも全く同じで、
一つひとつの仕事を考えながら、これでよいのだろうか、自分は正しいのだろうかと自問自答しながら自分なりの完璧な仕事を目指して取り組んでいる者は成長が早いし、その者自身に与えられる仕事のステージも変化していく。
一方、怠惰な考え方が身についてしまっている者は仕事の精度が低くなるので、口先では立派なことを言っても手先の仕事が伴わないから上司や顧客からのミスを指摘されることも多く、信頼を失い、結果として自身のステージも進化していかない。まあ、その人が成長するかどうかはその人の趣味の問題なので、社会人になったら「勝手にしろ」ということになるのだが、少なくとも学校や塾で勉強をして身につくものと、社会人になって評価されるポイントというのは全く同じだということを言っておこう。