先週の日曜日、例の瞭汰くんと食事をしながら(酒を飲みながら)話したことの一つに、「例えばこういう形で食事をした翌日に『昨夜はごちそうさまでした!』とメールの一本でも寄越せない人間は、結局ダメだよね。人生が成功するか否かは究極、そこだよ。」という話をした。
実際、卒塾生を見ても、上手くいく生徒と上手くいかなかった生徒の違いは、そこにあると思う。「これでよいのだろうか、自分は大丈夫だろうか、とビクビクしているくらいでちょうどいいよ。その方が気配りも出来るし気づきも多い。勉強で伸びる生徒もそのタイプだよね。」と。
話は変わるが、今から13年前に亡くなった祖父は明治41年生まれで、徳島の鳴門から裸一貫で東京に出てきて材木問屋を起こした人物だが、私が中学生の時、友人を連れて祖父と3人で鳴門に行くことになった。ある日、夕食で焼肉屋へ入った時のこと。私は店を出て真っ先に祖父に「ごちそうさまでした!」と言ったが、友人は何も言わなかった。
ホテルに着いたあと、私は祖父に叱られた。「お前が連れてきた友達、あいつはアレか?」・・・アレとは頭の上をクルクルパーの手つきで示しながら「アレか?」と問うたのである。「ごちそうさまでした、も言えないような奴とは付き合うな」・・・祖父は昭和50年代に木場の材木業で江東区の長者番付に載った人物だ。ビジネスで成功するか否かも、まず最低条件はそういうことなのだろう。