考えることには体力がいる

(   )に入る単語を答えなさい。
「”Is this car (   )?” ”Yes , it’s ours.”」

→「それは私たちのもの」と答えているので、「この車はあなたたちのものですか?」となり、カッコには複数形のyoursが入る。

これ、こういった問題がプリント1枚に30問くらい続くとさすがにしんどい。
しんどいというのは、「読めばわかる単純問題」だけれども【よく読まないと答えられない】【集中しないと答えられない】そのために【眠いと答えられない】【忍耐しないと答えられない】【辛抱しないと答えられない】【注意しないと答えられない】という風に、このたった一問だけでも、お寺で修行をするような精神修養のような要素がふんだんに盛り込まれていることがわかる。

なので、体力や気力がみなぎっていないと正答を書けないし、中途半端に課題を終えようとすると誤答を連発してしまったりする。考えることの苦手な生徒は基本的に上記の要素に欠けることが多いので、「ほら、よく読んで」「よく問題文を見て」「ちゃんと和訳して」という風に、この問題文に向き合わせることが「指導」における肝心なところであったりする。

反対に考えると、こういった単純問題を正確にスピーディにこなしてしまう生徒もいて、一般にこれを「優秀」と呼ぶが、勉強面だけでなく社会に出て仕事をする上での大事なノウハウでありファーストステップとなるのは、学生時代にちょっとしたこういう問題にきちんと向き合えるかどうか、というところで運命の分かれ道となるのだとこの頃強く思う。